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イベントレポート
株式会社ビービットにてUXコンサルとして新規事業開発・サービス改善のプロジェクトに携わる。株式会社エクサウィザーズにて複数のAIプロダクトのUX・UIデザイナーとして従事した後、Shippioに入社。2022年9月よりDirector of Productに就任。
顧客にとってよりよいプロダクトをつくるためには、顧客の業務フローを深く理解し、課題を立体的にとらえる視点が重要です。
今回は、国際物流のDXを推進するShippioでPdMを務める西藤さん・柳沼さん・立石さんを招き、「PdMと他部署の越境や顧客課題の理解、本質的な価値提供の秘訣」をテーマにLTイベントを開催。(全3記事)
「複雑な業務フローをPdMがどのように理解し、実装につなげていくのか」
「スピード感を持って顧客に最大の価値を提供するにはどのような仕組みが必要なのか」
そんな悩みを解消していきます。
西藤:
Shippioは「理想の物流体験を社会に実装する」をミッションに掲げ、貿易のDXを推進する会社です。
EC市場の拡大により貨物は増えているにもかかわらず、貿易・国際物流の業界は50年以上大きな変化がありませんでした。書類や関係者の数が多く複雑な現場でも、ほとんどのやり取りがアナログで行われています。
Shippioは、このようなレガシー産業をDXするため、システムの提供やプラットフォームの構築を行っています。
西藤:
もっともありがちな課題は、目先の課題に手一杯になってしまうことです。多忙なPdMの業務の中で貿易に潜む膨大な課題に向き合うことは非常に難易度が高く、どうしても長期的な目線が抜け落ちてしまうことがあります。
チームや仕組みでそれらの課題を解決するため、Shippioでは、以下の3つを重視しています。
複雑な業務プロセスや組織構造・経営課題の解像度を高めるため、PdMもCSのメンバーと一緒に担当顧客を持つようにしています。
前提として、大量の課題がある中でPdMがやるべきことは「“その時に一番重要”な課題を特定すること」です。
経営・事業部・実務者それぞれのメンバーの課題を構造的に理解することが必要です。そのうえで課題にアプローチをすることで、より大きな価値・成果の創出を狙います。
CSと担当顧客を持ち、顧客や課題への解像度を高めることで、「最重要」を実感をともなって理解ができるようになります。
私たちは顧客課題や取り組みテーマを「イニシアティブ(Initiative)」と「エピック(Epic)」で整理しています。イニシアティブとは、中長期的な視点での構想やアクションプランを指します。エピックとは実装のための機能群のひとまとまりのイメージです。
一つひとつの課題をやみくもに解決していては、中長期的な視点での「理想の結果」を追うことが難しくなります。イニシアティブを常に議論の中心に置いたうえで、エピックを構造的に整理することが重要です。
イニシアティブとエピックで課題や取り組むテーマを整理することで、現状と理想の状態のギャップを正しく測ることができ、根本的な課題解決につながります。
ShippioではPdMが「なぜやるか(WHY)」に集中するために、プロダクトデザイナーに「何をつくるか(WHAT)」を任せています。
Shippioのデザイナーは、ユーザーにとっての価値を最大化するプロダクトをつくるために、1つのソリューションで、個別課題だけでなく周辺課題とあわせて解決していくスタンスを持っています。これはデザイナーがPdMとは異なる観点で、顧客の業務を俯瞰的に高い解像度でとらえているからこそできることです。
CSやデザイナーとの協業や、長期目線で課題解決をしていくための仕組みを取り入れながらShippioはデジタルの力で「理想の物流体験を社会に実装する」ことを目指しています。
具体的な取り組みについては、以下レポートにてご紹介します。
LboseのPM勉強会では、参加者からの質問への回答も行なっています。今回のイベント内でいただいた質問の一部をご紹介します。
◆業界の専門知識が問われ、業界内での標準化が進んでいないレガシー業界でどのように知見を深めていますか? ◆プロダクト立ち上げ期にCS・セールスに頼りすぎると良くないというお話がありましたが、ユーザーの解像度を上げにいくPdM側の動きと、CS・セールスとの間で衝突は起こらないのでしょうか。 ◆他部署を巻き込み、健全な開発組織をつくるうえで、どのような人材を開発組織に入れるべきだと考えますか? |
登壇者に質問ができるのは、イベント参加者限定。オンラインイベントですので、学びを深めたい方はぜひご参加ください。