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カミナシが現場ドリブンの文化をつくる5つの取り組み|カミナシ 加古 萌

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加古 萌 氏/株式会社カミナシ プロダクト&デザイン部 部長 プロダクトマネージャー

株式会社ディー・エヌ・エーに新卒入社。ソーシャルゲーム事業、キュレーション事業、ヘルスケア事業にてプロダクトマネージャーや事業責任者などを務める。2022年4月にカミナシに入社し、現在はプロダクトマネジメント、デザイン領域のマネージャーを担当。2児の母。

「現場ドリブンの良さは、現場に足を運ぶことの価値を実感してはじめてつくられるものです」――クライアントに寄り添うプロダクト開発に欠かせない“現場ドリブン”の考え方について、株式会社カミナシ(以下、カミナシ社)のPM・加古さんはそう語りました。

今回は、BtoB SaaSとしてノンデスクワーカーの業務効率化を支援するカミナシ社を招き、「一次情報の収集や、それをプロダクト開発へ活かす方法」をテーマにLTイベントを開催。

「ユーザーの課題に基づいた開発をするためにはどうしたらいいのか」
「現場ドリブンの文化を浸透させるために何をすべきか」

そんな疑問に、カミナシ社の加古 萌さんが答えます。

組織全体で“現場ドリブン”なプロダクトマネジメントを実践する仕組み

現場ドリブンは、カミナシのバリューの1つです。課題・仮説は現場にありますから、一次情報を得てクライアントに泥臭く向き合い続けることを大事にしています。

業務系BtoB SaaSであるカミナシでは、自分自身がユーザーとしてプロダクトを使用する機会がありません。プロダクトに対する主観が入りにくいからこそ、一次情報を収集してクライアントのストーリーを自分で語れる状態にする必要があります

現場ドリブンの度合いはプロダクトのフェーズによって異なりますが、先月は現場訪問を6回、オンライン商談でのヒアリングを7回行いました。業務の現場だけでなく、展示会に足を運ぶことも。展示会では課題を持ったクライアントがいらっしゃるので、幅広い一次情報が得られます。

いろいろなクライアントから一次情報を得ることで、企業規模によるものなのか、業界によるものなのかの仮説を立てやすくなります。ヒアリングの中で新しく出た仮説を別のヒアリングで検証し、仮説の精度を高めることも可能です。

組織全体で現場ドリブンな文化をつくる仕組み

現場ドリブンの仕組みをつくったとしても、現場ドリブンの文化を浸透させることは簡単ではありません。現場ドリブンの良さは、現場に足を運ぶことの価値を実感してはじめてつくられるものです。

以下の図にあるサイクルを、地道に回し続けていくことが欠かせません。

次からは、カミナシで行っている現場ドリブンな文化をつくる取り組みを紹介します。

1.新入社員のオンボーディングに現場ドリブンのプロセスを追加

現場ドリブンな文化をつくる仕組みの1つとして、新入社員のオンボーディングに一次情報を得るプロセスを加えています

たとえば、展示会への参加。カミナシに興味を持つ前のクライアントがたくさんいらっしゃる展示会では、業界・企業の課題のヒアリングが可能です。

ほかにも、セールスの商談同行では、課題に対して今のカミナシで解決できそうなところ・できなさそうなところを発見できます。CSとの同行では、サービス導入済みのクライアントが持つ、カミナシ導入の目的や導入する際の課題を理解できます。

現場訪問では、クライアントの業務プロセスを理解したり、サービスが使われている現場を見たりすることで気づきが得られます。

2.Slackで現場訪問の同行募集・参加後レポート共有

カミナシのSlackにはCSが現場訪問の同行メンバーを募るチャンネルがあり、現場訪問の機会が得られます。訪問後には、現場訪問の結果レポートを共有します。

3.リサーチ計画を立てられるNotionテンプレートを用意

テンプレートによって、現場訪問に必要なリサーチ計画を誰でも簡単に作成できます

内容は、企画内容やヒアリング訪問で明らかにしたいこと、役割分担、結果やネクストアクションなど。仮説検証フェーズにおいては、現場訪問を通してわかったことや新しく生まれた仮説、今後検証すべきことを記載し、ネクストアクションを明確にします。

4.情報の一元化

ヒアリング・リサーチに関する情報は、すべてNotionに集約。現場訪問・ヒアリングの結果を一元化し、組織の資産として知見を蓄積しています。

5.事例共有会

セールス・CSが、「クライアントが持っていた課題」や「カミナシを導入することで、その課題がどうなったのか」を共有。現場になかなか行けない人へ向けて、現場の情報をキャッチアップできる仕組みを整えています。

これらの取り組みと並行して、現場同行後の気づき・学びを組織に還元することが必要です。このサイクルの繰り返しによって、現場ドリブンの文化が浸透します。

現場ドリブンの文化をつくるために今日からできること

現場ドリブンの文化をつくるために今日からできることは、次の4つです。

  • ヒアリングの機会を探す
  • しぶとく同行依頼・紹介依頼をする
  • 社員をヒアリング同行に誘う
  • 学びや気づき、ストーリーを組織に還元する

既存のクライアントだけでなく、カミナシの導入を見送ったハウスリストや社員の知り合いなど、ヒアリングのチャンスはたくさんあります。何でもいいので、まずは機会を探しましょう。

クライアントとの接点を持つ社員に、しぶとく同行依頼・紹介依頼をすることも大切です。「この仮説を検証したい」「こんなクライアントがいたら声をかけてほしい」と、同行の目的を具体的に伝えるとなお良いですね。

エンジニアなど、クライアントとの接点がつくりにくい社員には、こちらから「一緒に行かないか?」ヒアとリングに誘ってみましょう。

最後に、学びや気づきを組織に還元することも忘れずに。クライアントが困っていることを何度もストーリーとして語り、組織に還元させることが大切です。

文化は1日にしてならず。地道な活動で、ゆっくりと浸透させていきましょう。

TLのより詳しい内容は加古さんのnoteでも掲載されていますので、ぜひご覧ください

noteの記事はこちら


自分自身がプロダクトのユーザーとなる機会がないからこそ、一次情報の収集をもって仮説検証することを何より大切にするカミナシ。

ユーザーに寄り添ったプロダクト開発に近道などなく、クライアントに泥臭く向き合っていくことが大切なのだとわかりました。

次回のイベントは、Shippioの3名をゲストに迎え、レガシー産業の顧客課題を正しく解決し続けるためのプロダクトディスカバリーについて伺います。

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