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新しい通信サービス「みんギガ」が、アイデアから実証実験までたった半年で実現できた理由

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株式会社BAKERU

場を仕掛ける社会実験推進カンパニー。新規事業の立ち上げや、企業と若者をつなぐプラットフォームの構築など、斬新なアイデアで社会課題の解決に取り組んでいる。

株式会社ジザイラボ

「”たのしいは最強”を共に探究するラボ」をテーマに、経営・サービスへの想いに集中できる事業開発・バックオフィス構築を支援する事業を展開している。

株式会社BAKERUが中心となって立ち上げた、Z世代の通信課題を解決する新サービス「みんギガ」。2024年7月に、実証実験をスタートさせました。

構想からわずか半年という短期間で実現したこのプロジェクト。背景には、複数企業の協力と斬新なアイデア、そして柔軟な開発体制がありました。

「みんギガ」の事業責任者である株式会社BAKERUの正嵜 亨さんと、プロジェクトマネージャー(PM)を務めた株式会社ジザイラボの鈴木 暁久さんに、プロジェクトの舞台裏を伺います。

「通信を使って、これまでにない取り組みができないか」通信×Z世代の新たな取り組み

株式会社BAKERU・正嵜 亨さん

 

―― 今回リリースした新サービス「みんギガ」について教えてください。

正嵜:

「みんギガ」は基本料金と月額料金がかからない、完全無料のSIMサービスです。利用できるのは、18歳から25歳までのいわゆるZ世代。LINEから利用登録を行い、企業から送られてくるアンケートに回答すると、その度にギガ(通信データ容量)が無料で付与される仕組みです。

―― 「みんギガ」のプロジェクトが立ち上がった経緯を教えていただけますか?

正嵜:

昨年末に、携帯電話サービス「mineo」を提供する通信会社のオプテージから「通信を使った新しい取り組みを行いたい」と相談がありました。そこに、私たちBAKERUが事業主体として参入することに。

BAKERU以外にも、ジザイラボから鈴木さんがPMとして参加してくれたり、エルボーズが開発チームを組成してくれたりと、複数社が関わっている一大プロジェクトです。

鈴木:

「通信を使った新しい取り組み」を軸に関係者でアイデアを出し合った結果、「Z世代向けに新しい形の新サービスを届けよう」と方向性が定まりました。

―― Z世代に注目した理由をお聞かせください。

正嵜:

これからの未来を創っていくZ世代に、私たちができることを考えた結果です。Z世代は、幼少期からスマートフォンやインターネットに慣れ親しんでいます。コミュニケーションを取るのも情報収集をするのも、「スマホを使う」という人が多いはず。

しかし、スマートフォンでインターネットを使うためには、通信容量、いわゆる「ギガ」が必要です。当たり前ですが使えば使うほどギガは減り、月末になると「ギガ不足」に悩まされている人も少なくありません。BAKERUでアルバイトをしてくれているZ世代のスタッフも、「月末になると通信容量が不足して、推しのインスタライブが見れない」と困っていました。

未来ある若者が諦めたり、機会を逃したりする状況を改善したい。裏を返せば、通信の選択肢が増えれば、Z世代の選択肢も増えるんじゃないかと思い、Z世代向けのサービスとすることを決めました。

鈴木:

「みんギガ」はユーザーに無料でギガを提供する一方で、Z世代にアンケート調査を実施したい企業から利用料をいただいています。

商品やサービス開発のため、「これからの未来を創っていくZ世代の本音を知りたい」という企業は多いはず。しかし、Z世代はメールを日常的に使わない人も多く、データの収集に苦戦している企業が多いと聞いています。

Z世代と企業をつなぐことで双方の課題を解決できるかもしれない。そんな構想から生まれたのが、「みんギガ」でした。

新規事業は「何回でも挑戦するマインド」が大切

株式会社ジザイラボ・鈴木 暁久さん

 

―― 「みんギガ」は、構想から約半年で実証実験を開始したと伺いました。

正嵜:

オプテージからの提案は2023年末で、実証実験をスタートしたのが2024年の7月なので、そうなりますね。

少しずつ賛同する企業が集まって、キックオフを行ったのが2024年2月です。その時点で決まっていたのは、「Z世代に向けた通信サービス」であることと、予算とリリース時期だけ。その状態から7月には実証実験を開始しているので、非常にタイトなスケジュールでした。

鈴木:

さらに、新規事業の立ち上げのためすべてが可変的で。少しの仕様変更が、プロジェクト全体に波及することも多く、全体の舵を取るのは非常に難しかったですね。でも、少しでも立ち止まったらリリースには間に合いません。試行錯誤しながらも、なんとか前進し続けました。

―― 苦しい状況ながらも、前進できた理由は何だったのでしょうか?

鈴木:

関わる人や企業が多いこと、また、時間も限られていることから「チーミング(teaming)」は特に意識していたかもしれません。例えば、伝えるべきことは社内外の関係者問わず、率直に伝えるようにしました。予算が足りないなら「足りない」と言うし、できないことは「できない」と言う。

これにより「憶測する時間」を省けたから、チーム内のコミュニケーションがスムーズになったのではないか、と思っています。

正嵜:

このチームが作れたのは、今回集まった企業の文化が似ていることも大きな要因ですよね。企業規模も事業内容も違うなかで共通しているのが、「まずは行動する」を大事にしていること。

「1回行動してダメなら、何回でも挑戦すればいい」と考えられるメンバーが集まっていたから、苦しいながらも前に進んでいけたのかもしれません。

エルボーズは、ビジネスモデルが未確定の段階からサポートしてくれる

―― 「みんギガ」のプロジェクトでは、エルボーズにシステム開発を依頼していただきました。まず、今回依頼いただいた理由を教えてください。

正嵜:

エルボーズの代表、小谷さんと過去一緒に働いた経験があることが大きいですね。今も関係は続いているので、私たちは小谷さんを通じてエルボーズの企業文化や運営体制を理解していますし、エルボーズ側は私を通じてBAKERUのことを理解してくれています。

特に今回のプロジェクトは短納期だったため、相互理解のある企業に開発を依頼したい、と考えていましたから。

―― 実際にエルボーズと開発を進めてみて、評価された点をお聞かせください。

鈴木:

一番は、ビジネスモデルが未確定の段階から、開発をサポートしてくれるところですね。先程もお話したように、キックオフの時点で決まっていたのは「Z世代に向けた通信サービス」であることと、予算とリリース時期のみ。

その状態だと、見積もりはもちろん、開発スケジュール策定や開発チームの編成を行えないはず。でも、エルボーズはすべて対応してくれました。

―― ありがとうございます。エルボーズとしては「開発スケジュールや見積もりがないと、クライアントさんは開発の可否を判断ができない」と思っています。だから、どんな状態でもまず見積もりとスケジュールを出すよう意識しています。

鈴木:

ほとんど何も決まっていない状態から「登録はLINE経由にしましょう」「メッセージ送信はシステム化しましょう」など、開発面の意思決定を支援してくださったのは本当に助かりましたね。その上で、開発スケジュールや見積もりも出してくれたから、プロジェクトの見通しを立てやすくなりましたね。

また、サービス設計から入っていただき、システム設計、システム開発とフルスペックで対応してくれてたにも関わらず、想像以上に見積もりがリーズナブルだったことにも驚きました。

―― エルボーズに在籍しているのは、リモートワークで働く業務委託メンバーがほとんど。固定費がかからないので、それが利用しやすい金額設定につながっているのだと思います。

正嵜

私からは、別の観点の評価もさせてください。プロジェクトメンバーそれぞれの役割はありつつも、明確な領域を定めずに、柔軟に協力し合う体制を構築できた点も良かったと思っています。

「みんギガ」が目指したいものがどうしたら実現できるか、事業主体のBAKERUだけでなく、エルボーズも含めたチームメンバーみんなで考える体制があったから、短期間でのリリースが実現できました。

Z世代と企業をつなぐコミュニケーションプラットフォームになる可能性を秘めている

左から、ジザイラボ・鈴木さん、BAKERU・正嵜さん、Lbose代表・小谷

 

―― 7月に実証実験を開始して、約2ヶ月が経過しました(取材当時)。現状の手応えを教えていただけますか?

正嵜:

消費者の反応から、一定の需要が見込める手応えを感じていますね。一方で、実証実験で実装したのは最低限の機能のみなので、これから改善しなければいけない点がたくさんあります。例えば、現状の仕様だとギガ取得の手続きが複雑で、手続きの途中で離脱してしまう人もいます。

課題はありますが、今回の実験で改善点が明確になったので、本サービスリリースに向けてやるべきことは見えてきました。これも、エルボーズが「みんギガ」を形にしてくれたからですね。

鈴木:

もし周りに開発パートナーを探している人がいたら、「エルボーズなら、ビジネスモデルが固まっていない段階でも相談に乗ってくれるよ」と紹介します!

―― ありがとうございます!今回のプロジェクトのように、どんな状態でも相談可能なのがエルボーズの強みだと思っているので、嬉しいですね。最後に、今後の展望をお聞かせいただけますか。

鈴木:

「みんギガ」については、事業連携の拡大を考えています。例えば、現状のみんギガは通信サービスという括りですが、Z世代と企業をつなぐコミュニケーションプラットフォームになれる可能性を秘めていると思っています。すでにいくつかの会社から「みんギガを通じてZ世代にメッセージ送信ができないか」などのお問い合わせをいただいているんですよ。

いずれはみんギガをアプリ化して、コミュニティとしてもそれ以外でも、事業の幅を広げていきたいですね。

正嵜:

BAKERUとしては、引き続き新規事業の創出に注力します。「新規事業を立ち上げたい」と思っている会社は多いですよね。一方で、新規事業の成功率の低さから、社員の投入に躊躇する企業も多いのが現状です。そこで、私たちのような外部人材をぜひ活用してほしいと思っています。

一方的に創ったり、ただアドバイスするだけでなく、同じチームのメンバーとして事業創出の初期段階から参画し、共に形にしていく。BAKERUとして、そんな活動を増やしていけたら嬉しいですね。

―― 正嵜さん、鈴木さん、本日はありがとうございました!


正嵜さんから、「同じチームのメンバーとして事業創出の初期段階から参画し、共に形にしていく」というお話がありました。エルボーズも同様で、クライアントの課題を自分ごと化し、伴走する存在でありたいと思っています。

「なんとなくやりたいことはあるんだけど、誰に相談したらいいんだろう…」と悩んだときには、ぜひエルボーズにご相談ください。一緒に、イチから考えましょう!

 

ATTEND biz編集部(執筆=仲奈々/編集=えるも/撮影=水元琴美)

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